今回のインタビューは、4年連続でeventosをご導⼊頂いている⼀般財団法⼈ 保 健福祉広報協会さま主催「国際福祉機器展(H.C.R.)」(2018 年 10 ⽉ 10 ⽇〜12 ⽇)について、同協会イベント担当者である⼤久保様へ、導⼊の背景や今後の展望についてお聞きしました。
国際福祉機器展(H.C.R.)( https://www.hcr.or.jp/ )さまは、2018年で開催第45回⽬を誇る世界の福祉機器を⼀堂に集めたアジア最⼤規模の国際展⽰会です。H.C.R.2018 では、 14 か国 1 地域より 620 社を超える企業・団体がハンドメイドの⾃助具から最先端技術を活⽤した介護ロボットまでと幅広い福祉機器の展⽰および多彩なセミナー、イベントを実施しました。
インタビュイー
eventosを導入して「成功」した点
・イベントに来場したお客様のストレスを軽減することができた
・紙の印刷物ではできないことをアプリで実現できた
・PUSH通知による誘導など、イベント会場でユーザーに体験価値を提供できた
eventos 導⼊となった 2015 年当時の課題
−まずはeventosを初めて導入いただいた2015年時点の課題に関して、ご説明いただけますでしょうか?
⼤久保様「当初の課題としては、会場内が⾮常に広くて分かりにくいことが課題でした。来場者や社内外から “案内表⽰を増やしてわかりやすくしてほしい” とのお声を頂いておりました」
−2014年以前も東京ビッグサイトで開催されておりましたので、やはり会場は広いですね
大久保様「H.C.R.にご来場される⽅は様々おります。福祉機器ユーザーですと⾼齢者の⽅も多くご来場されますので、それまでも会場内の分かりやすさ対策には取り組んではおりましたが、“より踏み込んだ新しいツールにトライしてみたい”と思っていました。 そこで、スマホアプリを活⽤して課題解決に取り組もうと思ったのが最初のきっかけです」
−2015年の段階でイベントアプリの導入はかなり前衛的ですね
大久保様「はい、2015年当時は展⽰会でアプリを導⼊しているところは少なかったのですが、当時のITコンサルの推薦もあり、アプリ開発実績、パッケージ製品での短納期の良さがあって eventos を選定しました」
−その際の印象はいかがでしたでしょうか?
大久保様「まずは 2015 年で試験的に導⼊するスタンスだったので、eventos 標準機能を利⽤し、イベントがより分かりやすくなれば良いなと思っていました。具体的にはスマホ内で会場地図が確認できることや、出展社情報が確認できることですね」
2018 年までに4 年連続でeventos導⼊
−2016年からも継続してeventosをご活用いただいております。
大久保様「2016年にはWEBサイトもご依頼させていただき、アプリとの連携を深めていました。そして2016年以降は⼊場登録をアプリでも⾏えるようにし、WEBサイトとアプリのマイページ連携や、来場者様にとってより使いやすいツールとなるよう改善を行いました。ただし、まだまだ来場者様にとって使いやすくて分かりやすい状態にするには改善すべき部分が多々あると思っています」
−具体的にはどのような点が改善すべき内容とお考えでしょうか?
大久保様「H.C.R.は様々な来場者様がいるので、アプリの UI を”どんな⽅にも使いやすい”と思って頂く必要があると考えています。例えば前述の通り、⼊場登録を実施できたのですが、入場機能はありませんでしたので”そのような⼊場機能が欲しい”といったご意⾒や、 2018 年の⼤きな施策であったLive!マップ機能を使い、beacon で会場内の⾃分 の位置情報がわかるようなオプションも取り⼊れたのですが、ご来場者様には その機能に気づいてもらえなかったこともあったようです」
−それは改善しなければならない内容ですね。
大久保様「この”地図がない”、”⼊場機能がない”などの意⾒を受けて、運⽤や周知も含めて改善は必須です。 より分かりやすく、アプリを使いなれてない⽅でも簡単に使えるような UI 設計を作り出したいですね」
LiveMap 機能と beacon の効果
− 一部の方には気付いては頂けませんでしたが、Live!マップの効果はいかがでしたでしょうか。
大久保様「アクセシビリティの機能をより強めるためにLive!マップ機能で来場者分析や導線分析を実施しましたが、会場図がインタラクティブで⾃分の現在地が把握できたことは画期的でした」
−ありがとうございます!
大久保様「もう⼀点、出展社情報が把握しやすかったですね。多くの出展社様がいらっしゃるので、⽂字検索から会場内の出展場所を把握できたこともメリットだと思います。 2018 年は東京ビッグサイト東 1〜8 ホールを利⽤して開催していたので紙の資料では見つけるのに時間がかかってしまうのですが、⽂字検索から場所をすぐ把握できるのはデジタルの強みだと再認識しました。アナログな紙の良さは俯瞰して使えることなので、アプリと紙の使い⽅の提案も進めていくとさらに便利な来場体験が⽣まれるかもしれません」
−おっしゃる通り、検索性はアプリならではの特徴と考えております。beaconとの連動はいかがでしたでしょうか?
大久保様「beacon の反応は上々で様々な気づきを得ることができましたね。
アプリの利⽤者⺟数がより多くなればこの分析精度も上がってくると思います。 また、今後は導線の分析結果をもとに、会場レイアウトやコンテンツの配置場所を検討し来場者満⾜度をあげるために活かしていきたいですね。また、来場者様にとって、beacon は会場内地図のわかりやすさに寄与しましたが、今後はbeaconの反応ポイントに応じたインセンティブを⽤意して会場の隅々までまわっていただくといったことも考えたいと思います」
− その他、当日の運用において実施した施策などはございましたでしょうか?
大久保様「イベントなどは各所で開催されているので、折を⾒て”プッシュ通知機能(Appvisor Push)”でお知らせを配信しました。 実際にアプリをダウンロードしている⽅はまだ少数なので効果は限定的ですが⼀定の効果はあったと思われます。 また、ダウンロード施策はまだまだ必要ですね。ダウンロードしてもらうことへのインセンティブや、来場体験をよりリッチにしていき、eventos 導⼊の効果をしっかりと計測していきたいと思っています」
2019 年度の実施について
− 次回、2019年の開催に関してはどのようにお考えでしょう?
大久保様「次回 2019 年 9 ⽉ 25 ⽇(⽔)〜 9 ⽉ 27 ⽇(⾦)の”第 46 回 国際福祉機器展 H.C.R.2019″でも導⼊予定ですが、2018 年の課題をbravesoft社ともより深いところまで把握し体制を固めたいと思っています。具体的には、2 ⽉から開催準備が本格化するので、それまでの準備の前段階でウェブサイトとアプリの開発要件定義を fix し、あとは⾛るだけのスケジュールとして万全の体制で臨みたいと思っています。展⽰会の業務が本格化する前までのタイミングで⼀緒にヤマをのぼって頂ければ、より良い展⽰会につながると思っています」
− ありがとうございます。今回開催を経て、次回開催で実現した内容に関しましては、どのような内容となりますでしょうか?
大久保様「eventos については、今まで以上にウェブサイトとの連携をしっかりと設計し、より満⾜度の⾼いイベントとなるよう設計することが重要と感じています。来年 46 回⽬を迎えるH.C.R.は、福祉機器展の中でも⼀番古株でありますので、 歴史がある価値を感じてもらいつつ、同時に出展社様および来場者様に⼤きな価値を感じてもらえるよう新しい取り組みもすすめてメリットを⾒出して頂くことが必要と思っています」
− ありがとうございます。最後に今後のeventosに期待している点などはございますでしょうか?
大久保様「将来的には、eventosに展示会のアクセシビリティを向上させる機能が備わることを期待しています。コミュニケーション⽀援ボードなど”⾔葉で意思疎通ができない⽅が筆談できること”を⽬的としたツールや、⼿書き機能、読み上げ機能、同時翻訳機能などがアプリへ実装されることでより使いやすいものへと進化するでしょうね」