イベント制作の流れと成功のコツ

イベント制作は、以下の段階を経て進行します。

1.企画
目的とターゲットを明確にします。ターゲットに合わせた魅力的なコンテンツを企画しましょう。

2.会場手配
イベントに最適な場所を選び、手配します。

3.内容決定

イベントの詳細な内容やプログラムを決めます。

4.制作物準備

パンフレットやディスプレイなど、必要な制作物を準備します。

5.集客

ターゲット層に合わせた効果的な告知方法を選択し、集客活動を行います。社内向け、社外向けで適したチャネルは異なります。

6.運営マニュアル作成

イベント当日がスムーズに進行するための詳細な運営マニュアルを作成します。

7.当日運営

イベントを実際に運営します。スタッフ間の情報共有が重要です。

8.事後報告

終了後の報告書を作成し、イベントの成果と課題を分析します。次回のイベントに活かしましょう。

イベント制作の工程

イベントの企画立案

イベント制作の最初のステップは、企画の立案です。明確な目的設定とターゲットの特定が必要です。例えば、新商品の認知拡大が目的なら一般消費者をターゲットにし、体験型の企画を考えます。一方、従業員のエンゲージメント向上が目的なら、チームビルディングや交流を深める企画が適しています。

具体的な企画を立てる際には「6W2H」のフレームワークを活用します。

・Why(なぜ)

・Whom(誰に)

・How much(予算)

・What(何を)

・When(いつ)

・Where(どこで)

・Who(誰が)

・How(どのように)

会場の選定と確保

会場の選定と確保は非常に重要です。イベント参加予定人数と会場の収容人数が適切であるか、立地が良好であるかを確認します。イベントの目的や規模、ターゲット層に合った最適な会場選びをサポートするためには、複数の会場候補を検討します。

会場を比較検討する際には、収容人数、アクセス、設備、利用料金、キャンセルポリシー、設営や撤去の時間も考慮します。

イベント内容の決定

会場の手配と並行して、イベント内容の具体化を進めます。企画立案で設定した目的とターゲットに基づき、参加者の興味を引きつけるコンテンツを検討します。例えば、新商品の体験会や業界の著名人によるセミナーなどがあります。

プログラム内容が決まれば、それに合わせて必要な機材や備品をリストアップし、各プログラムの担当者を明確にします。

必要な制作物の準備

イベントの具体的な内容が固まったら、必要な制作物、備品、機材をリストアップします。例えば、パンフレットやノベルティグッズ、プロジェクターやスクリーンなどがあります。リストアップした後、購入、レンタル、制作の発注を進めます。

参加者への告知と集客

効果的な告知と集客はイベント成功の鍵です。社内イベントの場合、社内ポータルサイトやビジネスチャット、メールを活用し、情報を繰り返し発信します。

一方、社外イベントの告知にはSNSや自社ウェブサイト、イベント告知サイトなどのオンライン媒体が有効です。告知の際には、イベントのタイトルや概要、参加メリットを明確に伝え、申し込み方法や期日を明確に記載します。

これらのステップをしっかりと踏むことで、イベントの成功率を高めることができます。

社内向けイベントの周知方法

社内向けイベントの周知は、参加率を大きく左右する重要な工程です。特に全従業員を対象とする社員総会のようなイベントでは、以下の方法を組み合わせて効果的に周知を行います。

1.基本的な周知方法

社内カレンダーへの登録

イベントの日程を全従業員が確認できるようにします。

メールでの一斉配信

重要な情報を確実に届けるため、詳細を記載したメールを送信します。

2.複数の情報伝達手段の活用

社内ポータルサイト

多くの社員が日常的にアクセスするため、イベント情報を掲載します。

ビジネスチャットツール

チャットツールを活用し、イベントの情報をリアルタイムで発信します。


3.参加メリットの明確化

新しいスキルの習得

他部門の社員との交流

豪華な景品の当選チャンス

4.期待感の醸成

準備の様子を紹介

イベント準備の進行状況やイベント内容を小出しに公開します。

過去のイベント紹介

前回のイベント写真や参加者の声を紹介し、期待感を高めます。

社外向けイベントの周知方法

社外向けイベントでは、新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化を目指します。戦略的な周知が成功の鍵となります。

1.既存顧客へのアプローチ

メールマガジン

詳細やメリットを丁寧に伝える方法が効果的です。

2.新規顧客へのアプローチ

SNS広告

Facebook広告などを活用し、ターゲティング精度の高い広告を展開します。

自社ウェブサイト

イベント専用のランディングページを設け、詳細確認から申し込みまでスムーズな導線を設計します。

イベント告知サイト

分野特化型サイトに掲載し、関心の高いターゲットに効率的にリーチします。

3.パブリシティ戦略

プレスリリース配信

メディアに取材されることで認知度向上が期待できます。

インフルエンサーの活

業界のインフルエンサーによる紹介で注目度を高めます。

4.ゲストや共催企業の活用

著名人や専門家のゲスト

知名度や影響力で関心を集めやすくなります。

共催企業の活用

互いの顧客リストを活用し、多くの参加者を集めます。

運営マニュアルの作成

イベント運営を円滑に進めるために、運営マニュアルの作成は不可欠です。マニュアルは、イベントに関わる全ての人が自身の役割や動きを理解し、共通認識を持って業務に取り組むための指針となります。

・イベント全体の目的とコンセプト

・当日の詳細なタイムスケジュール

・各担当セクションの具体的な作業内容

・スタッフの配置計画

・使用する機材や備品のリストと管理方法

・会場の見取り図と参加者やスタッフの動線計画

・緊急時の連絡体制や対応フロー

これらの情報を一元化することで、関係者全員が迷うことなく、それぞれの持ち場で自律的に動くことが可能になります。また、準備段階での見落としや作業の抜け漏れ、重複を防ぐ効果も期待できます。

具体的な事例として、受付での混雑を解消するための誘導方法や、音響機材のトラブル発生時の代替機の手配手順などを記載しておくと、現場の混乱を最小限に抑えることができます。

イベント当日の運営

イベント当日は、事前に作成された運営マニュアルが極めて重要な役割を果たします。

1.スタッフへの共有

重要事項の共有

全員に対し、持ち場や具体的な役割、タイムスケジュール、緊急時の連絡先などを明確に伝えます。

指示系統の明確化

誰に報告・確認するかを全員が理解し、混乱を防ぎます。

2.予期せぬ事態への対応

具体的な対応フローの用意

例えば、機材トラブルや急病人の発生などを想定し、対応策を事前にマニュアルに盛り込んでおきます。

事前の読み合わせ

スタッフ全員で声に出して読み合わせを行い、理解を深めます。

イベント終了後の報告

イベント終了後の報告書作成は次回のイベントをより良くするための重要なステップです。

基本情報

タイトル、開催日時、場所、目的、ターゲット、プログラム内容、総費用など。

集客方法とメディア掲載実績

SNS広告、メールマガジン、プレスリリースなど。

成果を示すデータ

来場者数、参加者数、見込み顧客のリード数、ウェブサイトへのアクセス数など。

参加者の声

アンケート結果やSNSの投稿内容など。

改善点と次回への提言

イベントの成功要因や課題を特定し、具体的な改善策を盛り込みます。

これらの情報をまとめ、次回のイベント運営に役立つようにします。報告書は社内での情報共有だけでなく、スポンサーや協賛企業への成果報告にも利用されるため、詳細かつ分かりやすく作成することが重要です。

企業によるイベント制作事例

企業が開催するイベントは多岐にわたり、目的やターゲットによって様々な形式が選択されます。社内イベントとしては、従業員の交流促進やモチベーション向上を目的とした表彰式、キックオフイベント、社員総会などが行われています。これらのイベントは、部署間の連携強化や従業員のエンゲージメント向上に繋がる重要な機会となります。

一方、社外イベントは、商品やサービスのプロモーション、ブランディング、リード獲得などを目的に開催され、展示会、セミナー、新商品発表会などがあります。特定のターゲット層に向けたイベントや、オンライン形式を活用したイベントも増えています。これらの事例から、自社のイベント制作のヒントを見つけることができるでしょう。

女性向けの学びと交流イベント

株式会社コミュカルが行った女性向けの学びと交流イベントは、参加者の満足度を高め、イベントの目的達成に繋がりやすいという利点があります。近年特に注目されており、スキルアップや知識習得と同時に、参加者同士の交流を深める企画が人気です。

例えば、Canvaの使い方を学ぶワークショップ形式のイベントでは、デザインスキルを習得するだけでなく、参加者同士が教え合ったり、作品を見せ合ったりする中で自然な交流が生まれます。また、異なる職業や年齢の女性が集まる異業種交流会も活発に開催されており、キャリアに関する情報交換や新たな人脈形成の場として活用されています。

移住に関心のある女性向けの交流イベントや、特定のテーマ(例:更年期、起業、副業など)に特化した学びと交流の場も多く見られます。また、料理教室やハンドメイド、フィットネスといった趣味やライフスタイルに関連するイベントも人気で、共通の興味を持つ女性が集まり、楽しみながら交流を深めています。飲食店が女性集客のために女性向けのイベントを開催したり、フォトジェニックな空間を設けるなどの工夫を凝らしている事例もあります。

これらのイベントでは、参加者が安心して快適に過ごせるよう、子連れでの参加を可能にしたり、託児サービスを用意したり、会場の雰囲気やデザインを工夫したりするなど、細やかな配慮が重要となります。

オンライン形式での社内懇親会

リモートワークの普及に伴い、社員同士のコミュニケーション不足が課題となる中で、株式会社noteではオンライン形式での社内懇親会が注目されています。

オンライン懇親会のメリット

・物理的な場所や時間、移動手段の制約を受けずに参加可能。

・会場費が不要のため、コストの削減が可能。

・自宅などリラックスできる場所から参加可能。

また、オンライン形式のため、懇親会のために別途会場を借りる必要がなく、会場費などのコストを大幅に削減できる点も企業にとっては魅力的です。参加者は自宅などリラックスできる場所から参加でき、お気に入りの飲み物や食べ物を自由に用意できるため、より自然体で交流を楽しめます。

課題と解決策

オンラインの場合、対面に比べて場の空気感や表情、身振りといった非言語コミュニケーションが伝わりにくく、会話が途切れがちになったり、一部の参加者だけが話してしまうといった課題も生じやすいです。これに対する解決策としては下記のようなものがあります。

・少人数のグループに分けて話しやすい環境を作る。

・ゲームやクイズ、ブレイクアウトルームを活用してオンラインで楽しめる企画を考える。

また、事前に食事や飲み物、おつまみなどを参加者の自宅に配送するサービスを利用することで、一体感を高める方法も有効です。オンライン懇親会はテレワーク下におけるコミュニケーション課題を解消し、社員のエンゲージメント向上に貢献する有効な手段の一つとなっています。

おすすめのイベント制作会社

イベント制作会社に依頼することで、プロの専門知識と経験を活かした高品質なイベントを実現できます。企画から運営までトータルでサポートを受けられるため、自社リソースの削減にも繋がります。依頼する会社によって費用や対応範囲が異なるため、予算やイベントの種類、希望するサポート内容に合わせて、複数の会社を比較検討し、実績や得意分野、対応範囲などを確認することが重要です。これにより、自社のニーズに最適なパートナーを見つけることができるでしょう。

制作会社その1:株式会社ストラーツ

株式会社ストラーツは、リアルおよびオンラインの両形式に対応したイベント制作会社です。特にテレビ番組のような高品質なイベント制作に強みを持っており、視覚的にも魅力的な演出や構成を得意としています。

対応イベント

企業の周年イベント、記念パーティー、社員総会、配信セミナー

費用

配信セミナーは25万円から、会場セミナーは60万円から、周年イベントは90万円から

所在地

東京都港区南青山

制作会社その2:株式会社エフ・クレスト

株式会社エフ・クレストは、フィールドプロモーションに特化したイベント制作会社です。ターゲット層に合わせた最適な方法で情報を届けることを得意としています。

対応イベント

展示会ブース、イベントの空間演出

所在地

東京都港区東麻布、大阪府大阪市、沖縄県那覇市

制作会社その3:エクスキューブ株式会社

エクスキューブ株式会社は、展示会ブースの企画、デザイン、設営・施工を得意とするイベント制作会社です。

対応イベント

展示会ブース、小規模から大規模なブース

所在地

愛知県名古屋市、東京(オフィスあり)

制作会社その4:株式会社ブイキューブ

株式会社ブイキューブは、年間約3,000件以上のイベント配信実績を持ち、オンラインイベントやウェビナー、バーチャル株主総会支援に強みを持っています。

対応イベント

オンラインイベント、対面イベント、ハイブリッド形式

費用

オンラインイベントは30万円から、対面形式は60万円から、ハイブリッド形式は90万円から

所在地

東京都港区白金、東京と大阪に自社スタジオ

制作会社その5:株式会社エレメンタルプロジェクト

株式会社エレメンタルプロジェクトは、イベントプロモーションを専門とする総合制作プロダクションです。

対応イベント

展示会、セレモニー、スポーツイベント、アニバーサリーイベント、レセプションパーティー、セミナー、株主総会、記者発表会

所在地

東京都港区三田

制作会社その6:株式会社トータルブレーン

株式会社トータルブレーンは、イベント運営に不可欠な人材供給に特化した制作会社です。

対応イベント

展示会、キャンペーン、セミナー、フォーラム

所在地

東京都中央区

制作会社その7:株式会社テー・オー・ダブリュー

株式会社テー・オー・ダブリューは、1976年設立の長い歴史を持つイベント制作会社で、東証スタンダード市場に上場しています。

対応イベント

プロモーション、イベントの企画、制作、運営

所在地

東京都港区虎ノ門、大阪、名古屋

制作会社その8:株式会社セレスポ

株式会社セレスポは、イベントの企画から設営、運営、進行までをワンストップで提供するイベント制作会社です。

対応イベント

セレモニー、スポーツイベント、プロモーション、フェスティバル

所在地

東京都豊島区

制作会社その9:株式会社Liderar

株式会社Liderarは、自動車関連イベントの企画、制作、運営に特化したイベント制作会社です。

対応イベント

試乗会、サーキットでの走行イベント、展示会ブース

所在地

千葉県千葉市花見川区南花園

制作会社その10:株式会社マックスプロデュース

株式会社マックスプロデュースは、企業のイベント制作・プロデュースを専門としており、特に社員総会や株主総会などの社内イベントに強みを持つ会社です。

対応イベント

社員総会、株主総会、リアルイベント、オンラインイベント、ハイブリッド形式

所在地

東京都渋谷区

自社制作か専門会社への依頼か

企業イベントの制作方法として、自社で全てを行うか、専門のイベント制作会社に依頼するかの2つの選択肢があります。自社制作はコストを抑えられる可能性がある一方、専門知識やリソースが必要となり、担当者の負担が増えるデメリットがあります。

一方、専門会社に依頼すれば、プロのノウハウによる質の高いイベントが実現でき、集客効果も高まることが期待できます。また、会場手配から運営まで任せられるため、社内リソースの削減にも繋がります。ただし、費用が発生するというデメリットも考慮が必要です。

どちらを選択するかは、イベントの目的や規模、予算、社内体制などを総合的に判断して決定することが大切です。

自社でイベントを制作する場合

メリット

コスト削減

外部に委託しないため、企画費や人件費、制作会社の利益などがかからず、コストを削減できる場合があります。

コミュニケーション

社内でのコミュニケーションが密に行えるため、意思決定が迅速になり、イベント内容やスケジュールを柔軟に調整しやすいです。

ノウハウ蓄積

イベント制作を通じて得られた知識や経験は、社内にノウハウとして蓄積され、今後のイベントに活かせる財産となります。

デメリット

専門知識の不足

イベント制作には専門的な知識と多くの手間、時間が必要となります。効果的な集客や演出といった専門的な知識や経験が不足している場合、期待した効果が得られない可能性があります。

リソースの制約

社内リソースが限られている場合、通常業務と並行してイベント準備を行うことで、担当者の負担が大きくなり、業務効率が低下する可能性があります。

イベント制作会社へ依頼する場合

メリット

プロによるサポート

イベントに関する豊富な知識と経験を持つプロによるサポートを受けられるため、イベント全体のクオリティ向上が期待できます。

総合的なサポート

会場手配や各種備品・機材の調達、当日の運営スタッフや司会者の手配など、イベント制作に関わる多岐にわたる業務を任せることができます。

業務負担の軽減

自社スタッフの業務負担を大幅に軽減し、本来の業務に集中できます。

デメリット

費用の発生

自社で制作する場合と比較して費用がかかります。企画費、人件費、会場費、制作費など、イベントの規模や依頼範囲によって費用は大きく変動します。

ノウハウの蓄積が難しい

外部に委託することで、イベント運営に関するノウハウが自社内に蓄積されにくいという側面もあります。

まとめ

企業イベントの制作は、企画から準備、告知・集客、実施、そして振り返りという段階を経て行われます。特に告知・集客はイベント成功の鍵を握る重要な要素です。効果的な手法でターゲットに合わせた情報発信を行うことで、多くの参加者を集めることができます。

自社でイベントを制作すると、コストを抑えられたり、社内にノウハウを蓄積できたりといった利点があります。しかし、専門的な知識や経験が不足している場合、期待した効果が得られない可能性や、担当者の負担が増加する懸念もあります。

イベント制作会社に依頼する最大のメリットは、プロの専門知識と経験による質の高いイベントが期待でき、自社リソースの削減に繋がる点です。一方で、費用が発生する点や、自社にノウハウが蓄積されにくいというデメリットも考慮が必要です。

イベントの目的や規模、予算などを総合的に判断し、自社制作か外注かを検討することが成功への鍵となります。「イベスタ」の利用を視野に入れながら、最適な選択をすることで、効果的なイベントの実現が可能となるでしょう。