本日のインタビューは、先日2月15日より2月18日の期間、東京ビッグサイトにて開催された包装産業のBtoB展示会「JAPAN PACK 2022[日本包装産業展]」の運営事務局を務める大岩 将士様にお話をお伺いしました。

2019年の前回開催で初めてeventosを導入していただき、そこからコロナ禍を経て“ハイブリッド展”となった今回開催までの経緯やeventosとの関わり、更にはイベント業界のDX化に関する考えなど、イベンテック(evenech)にまつわる色々なご意見を頂きました。

インタビュイー

一般社団法人日本包装機械工業会 JAPAN PACK 2022運営事務局
大岩 将士様

eventosを導入して「成功」した点

・展示会開催に向けて7,000人(※来場者の20%超)以上の方にアプリをダウンロードいただき、スムーズな情報発信が実現できた(2019年)

・WEB&アプリを一元化し、来場登録や入場管理などを1つのアカウントで完結してユーザビリティーを向上できた(2022年)

・出展者が独自のブースをカスタマイズしていくことで、展示会を通じたビジネスマッチングの新しい在り方を創出できた(2022年)

bravesoft株式会社
 広報戦略本部 :高瀬
 eventos担当  :加藤・小林

eventosは“イベントの方を向いているサービス

本日はお忙しい中インタビューのお時間頂き、誠にありがとうございます。まずは大岩様が属する日本包装機械工業会様に関してご紹介いただけますでしょうか

大岩様「名称の通り、包装機械・荷造り機械を中心にした包装関連サプライヤーが組織する業界団体で、経済産業省など行政機関とのやり取りや国内外の市場調査事業、『包装学校』などの人材育成事業、広報・販売促進事業などを行なっております

大岩様はどのような業務を行なっているのでしょうか

大岩様「広報・販売促進事業の一環として開催している『JAPAN PACK(ジャパンパック)』の展示会運営業務がメインですね」

それでは今回メインとしてお話お伺いしたい“JAPAN PACK”ですが、どのようなイベントかをご紹介いただけますでしょうか

大岩様「JAPAN PACKは1964年から始まった、隔年開催のBtoB展示会です。食品・医薬化粧品・日用品などのユーザー業界に対して、国内外の包装機械・包装資材・製造加工機械などの最新技術をお届けしています。長年『日本国際包装機械展』として開催していましたが、前回の2019年展から名称を『日本包装産業展』に改めました。昨今ニュースでも取り上げられている包装と地球環境への取組みや、AI・IoTによる製造現場の自動化など、包装にまつわる課題への解決策を“包程式”として提案し、ユーザー業界の発展を通じたより良い社会の実現を目的に開催しております

日本包装産業展に名称を変更したタイミングの2019年より、イベント公式アプリとしてeventosを導入いただきましたが、その際の経緯をご紹介いただけますでしょうか

大岩様「私は2019年1月に入職したのですが、その年の10月に開催を控えていたJAPAN PACK 2019でeventosの導入による公式アプリ開発の方針は固まっているタイミングでした。私個人としては、所属している日本イベント業務管理士協会(JEDIS)が主催するイベントに菅澤社長がセミナー講師として登壇してeventosを紹介されていたのが最初の出会いです。2018年のことなので、もう4年近くになりますね。そこでeventosがどのようなサービスであるかを把握しておりましたので、“あのeventosを利用するんだな”という印象でした

その2018年の菅澤のプレゼンテーションで、大岩様はどのような印象を持ちましたでしょうか

大岩様「最初はだいぶ懐疑的でした(笑)2010年代前半ごろから展示会主催者のSNS活用やオンライン展示会などが見受けられましたが、当時はビジネス現場で受け入れられていなかったんですよね。その一つの流れとして展示会アプリが出始めた事は把握しており、実際に何度か使用しましたが、ウェブサイトをスマホで見るのと何が違うのか分からなかったり、アプリである意味が感じられず、一過性のものとして廃れるであろうと考えておりました。しかし菅澤社長のお話を聴いて、eventosはしっかりとしたビジョンを持っており、何よりイベントの方を向いているサービスだと印象を持ちましたし、実際に使ってみて“リアルイベントのカバーができている”と思いましたね

嬉しいお言葉ありがとうございます。お話の流れでJAPAN PACK 2019でeventosをご活用いただいた際の印象をお話いただけますでしょうか

大岩様時流に乗った良い使い方ができたと思っています。事前にWEBサイトで来場登録を行った後はそのままアプリをインストールしてもらえる導線を敷き、開催前から開催期間中まですべてアプリで最新情報をPUSH通知でアナウンスしました。会場でもスケジュールやブース情報をアプリで活用する方が多く、結果的には全来場者数の20%を超える7,000人以上方にアプリをインストールいただきました 

ありがとうございます。結果として開催後には直ぐ、次回開催も継続利用いただける運びとなったのでしょうか

大岩様「そうですね。集まったデータを手放すメリットも無いと思いましたし、継続したうえで、どうスケールアップさせていくか?という展開を考えておりました

その中でコロナがあり、色々と状況が変わってしまったのですね

出展者がブースを彩れる“新たな可能性”の創出

大岩様「2019年のJAPAN PACKはWEBサイト、来場者の事前登録、そして御社ですが公式アプリ、さらに来場者・出展者のビジネスマッチングと、計4社の制作会社が専門のサービスを開発している状況でした。それはそれで強みもあるのですが、一方で当然ながらアカウントはバラバラでユーザーフレンドリーではない状況でしたし、データ活用による展示会の価値向上も困難でした

そのような状況を打破すべく、次回開催は“全てをeventosで完結できるようにする”というお話をされていたのですね

大岩様「はい。我々が実現したいことと御社が示すイベンテックの方向性が合致していたので、可能性を感じていました。ですが、翌年から今なお続くコロナ禍で対応しなければならない幅が広がってしまい、結果として全てを実現することは今回はできませんでした

コロナ禍を迎えて、当初予定していた2021年の秋開催が延期し、結果として2022年の2月開催となったのですね

大岩様「東京オリンピック・パラリンピックの開催延期で会場(※東京ビッグサイト)が使用できなくなった事が直接の理由ですが、原因はその通りです。開催延期後の日程・会場が決まるまでの数ヶ月間は、何の見通しも立たないのに時間だけが過ぎていく苦しい期間でした」

まだコロナの予断が許されない状況ではおりますが、そのような状況下においてJAPAN PACK 2022の開催で感染対策など心掛けていたことや、意識していたことはどのような点となりますでしょうか

大岩様「対策の全体としては、これまで経験どころか考えたこともなかった『感染症対策』を組み上げていくのは高いハードルでした。会場の東京ビッグサイトや日展協(日本展示会協会)のガイドライン、2021年7月に大阪で開催された展示会などを参考に、カスタマイズして構成しました。策定後も情勢に対応していかなければならず、特に開催まで1ヶ月を切ったタイミングで『まん延防止』が発令されたことで、『感染防止安全計画』策定には東京都の担当部局と連携しながらご確認をいただきました」

事前準備や調整をしてた上でも、情勢が変わるとそれまで準備してものが白紙化したり、非常に大変だったと思います

大岩様「ただ、良くも悪くも社会、特にビジネス現場の意識が大きく変わったことで、これまでなかなか実現しなかったことが一気に切り替えることもできました。主催者として発行する制作物の電子化を推し進めたり、開催に向けた事前セミナーとしてウェビナーを多数開催したりと、デジタル技術の導入に対する意識は前回展の当時とは比べ物になりません

そしてリアル展に先駆けて始まった<JAPAN PACK Online 2022>の開催を経て、2月15日よりJAPAN PACK 2022が東京ビッグサイトにて開催に至りました。色々と状況が変わりすぎて難しいと思うのですが、2019年開催と比較して今回実現できた成果をお聞かせいただけますでしょうか

大岩様「来場者にとっては、来場登録からオンライン参加による事前の情報収集および出展者とのコミュニケーション、当日の入場など1つのアカウントで全てのサービスが実現できたのは非常に良かったと思っております。リアルだけでもオンラインだけでもなく、ハイブリッドでひとつのJAPAN PACK 2022として“イベントの新たな方向性”が見えたので非常に良かったですね

嬉しいお言葉ありがとうございます

大岩様「出展者に対しても、出展申込みから各種資料のダウンロード、申請書類のアップロード、ウェブサイト上の自社ページ編集などは全てウェブ上で完結することができました。これにより、郵便やFAX、メールでのやり取りは大きく削減できています。また、出展者が自社アカウントで情報管理を行えた点と、その上でブースの情報変更などをオプション販売できたことでも、展示会という場を通じたビジネスマッチングの成長を感じ、来場者同様ですが“イベントの新たな方向性”が見えたことは非常に良かったと思っております

ありがとうございます。尚、今回のJAPAN PACK 2022は同席の加藤が中心となって、出展者様に対してオプション販売を行わせていただきました

bravesoft加藤「これまではeventosは主催者様としかやり取りを行なっておりませんでしたが、出展者様とも直接やり取りを行えるプランを導入し、出展された多くの企業様のhtml作成代行来場データ提供などのやり取りさせていただきました」

これまで全て主催者様で受けていた業務を、各出展者様が独自で対応できるという機能は大岩様にとっていかがでしたでしょうか

大岩様物理的な時間が削減できたのはもちろんですが、書類紛失や転記時の誤字脱字などのヒューマンエラーも軽減できたことも大きかったと思います。そして何よりも、出展者のアウトプットが未知数でしたが、想定以上にITリテラシーが高く、かなり見応えのあるブース(※自社ページ)を作っていただけました。こちらに関しては自由度の高いeventosの機能によるものと思っておりますので、この点はeventosを活用して良かった点ですね

ありがとうございます。ちなみに実際の来場者様の反応はいかがでしたでしょうか

大岩様「そのような見応えのあるブースに関しては好意的な意見もいただいておりますね」

それは嬉しい意見ですね、ありがとうございます

eventosの勇猛果敢な取り組みに今後も期待している

– それでは最後にですが、これまで2度に渡りeventosを活用しただいた経験より、イベント業界に造詣の深い大岩様の視点で、今後eventosに期待することをお聞かせいただけますでしょうか

大岩様「今期の御社の社内表彰のMBPは加藤さんが獲得されるものと、強く推薦します(笑)」

(笑)

大岩様「それはそれとして(笑)業界全体の話ですと、これからのイベントは“自分にとって最適な”ハイブリッド開催の在り方を追求するフェーズに入っています。それに対応するためにプラットフォームもどんどん尖っていって、個別最適化に向かっていると思っております。EventHub様などはイメージしやすいですね」

おっしゃる通りと思います

大岩様「これまで、多くの産業界におけるサービスには“王道”や“圧倒的な正解”というものがあったと思っておりますが、イベントプラットフォーム業界においてはイベントによって前提条件が違うので、その中で圧倒的な正解となるのが難しいと思っています

確かに、その通りですね

大岩様「そのような中でeventosの魅力である“幅広さ”や“自由度が高い”という機能は、ともすれば逆行しているようにも感じています。ですが、あらゆるケースに活用できる、そのひとつひとつの機能の質向上にeventosは勇猛果敢に挑戦しておられますし、自由度が高くどのようなイベントにも対応できるセールスポイントをもった上で、eventosがイベント業界全体における課題やニーズに対して、“どこまで獲りにいくか”というのは非常に注目しております

– 貴重なご意見ありがとうございます。JAPAN PACKの次回開催が2023年秋と発表されておりました。これからも進化を続けるeventosがご期待に応えられるような進化を続け、次回開催においても是非eventosをご検討いただければと存じます。それでは本日はありがとうございました

 ↓ JAPAN PACK 20202の導入事例はこちらをご参照ください