本日はイベント×DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)に関しての考察をお話しさせて頂きます。

DX(Digital Transformation)とは何か?

DXは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という意味を持ち、近年ビジネス業界で話題になっている用語でございますが、元々は今から17年前の2004年からスウェーデンにて既に提唱されており、デジタルシフトという言葉でも同じ意味として用いられております。

日本におきましても、DXという名称はまだ無いにせよ「IT化「デジタル化」「電子化」の意味合いで2005年頃より、各企業にて活用されて参りました。
例えば出勤・退勤打刻を行うタイムカードは勤怠打刻ツールにて代用され、FAXはメールやチャットに代用され、経費精算などの提出書類も「ワークフロー」「クラウドサイン」などに代用されつつあります。

これらのDX推進で実現する世界は「コストカット」「業務効率化」です。
これまで紙で管理していた書類をデータ化したり、集計したりするという作業にかけるコストが削減できるだけでなく、集計や分析などもより利便性を向上させられる事となり、多くの方にとってメリットを感じられる内容でございました。
(反面、DX化で衰退する事業などが存在する負の側面もございますが)

イベント業界におけるDX

イベント業界におけるDX化を、我々bravesoftは「eventech(イベンテック)」の言葉で定義しております。
eventechはevent(イベント)×Technology(テクノロジー)を掛け合わせた造語であり、bravesoftの登録商標とさせて頂いております。

「テクノロジーの力で、イベントはもっともっと良いものになる」
そんな思いでeventosは始まり、誕生から7年が経過しようとしておりますが、これまでのイベントDX化(eventech)が行われていなかった旧態依然のイベントが、このようなDX化(eventeh)が行われてどのように変化したのかを紹介させて頂きます。

1. ペーパーレスの推進

イベントにおいて「紙」は必要不可欠な存在でした。

イベント自体を紹介するパンフレット、香盤表が記されたプログラム・スケジュール、会場が広い際には会場案内図、更には展示会やカンファレンスなどおいては、ブース毎で配布される商品・サービス紹介資料etc…
イベント会場後には紙袋に資料を大量に入れて、帰路に向かう方々も多く見受けられました。

しかしながら、イベント公式アプリの導入でその光景は大きく変更しました。
スマートフォンが人々にとってかけがえのない製品になった昨今、イベントのDX化はより推進され、どこに行くにもスマホを携える文化が生まれ、イベントにおいてはeventosを始めとするイベント公式アプリをインストールしてイベントに参加する概念が生まれました。

パンフレット、プログラム・スケジュール、MAP、資料など…
全てがアプリで完結する世界はイベント主催者のコスト削減を生み、来場者の荷物を軽減させ、イベント出展者も印刷ミスの刷り直しなどもデータですぐに修正を行えて効率化を生み、三方よしの世界を実現しました。

これらは全てeventosで実現できる世界観であり、多くのイベントDXをeventosの誕生で推進いたしました。

参照:https://eventos.tokyo/appcloud/

2. 人員削減の実現

イベントにおいて「マンパワー」「ヒューマンリソース」も重要な要素となっております。

ここ最近のイベントでこそあまり見る機会は無くなりましたが、過去の大規模イベントではイベント会場最寄駅を降りると「イベント会場はコチラ」と案内板を持って会場までのルートに立つイベントスタッフが何名もおりました。
もちろん、こうした方々の人件費・アルバイト代が発生致します。
更には大規模イベントですと、入場に対する案内や誘導、モギリなどでも多くの人員を必要とし、イベント会場に入る前でも多くの人員を配置する必要がございました。

更には会場内の誘導や、運営スタッフ、ヘルプデスクなど、多くの方々必要とされておりましたが、前項同様にイベント公式アプリがこれらの人手が必要な作業を賄います。

特に顕著なのはチケットの入場です。
eventosのチケット機能では、チケットの購入から、購入後のチケット発行(QRコード)、QRコードでの無人チェックインまでを実現させ、更にはソーシャルディスタンスを実現する時間別入場・人数調整などを行うことも可能となります。
チケットを購入された方のチェックイン記録もデータとして保持される為、集計機能などもイベント終了後、即座に管理画面にてチェックする事が可能となります。
この機能だけでも、人員を削減でき、人件費をカットすることが可能となります。

もちろん必要最低限の人手は必要となりますが、DXが推進すれば役割を分担する必要がございます。

3. オンライン化

そして何よりもオンラインイベントという概念が生まれたこと、これこそがイベントのDX化と言っても過言ではございません。

これまでリアルイベントでは難しかった遠方の来場者が距離を超えてイベントに参加できるようになったり、場所を選ばずにイベントを体感することができるようになったり、イベントに参加した全てのユーザーの情報を具体化させて、ホットリードとして保持できるようになったり、イベントそのものの在り方が大きくここ1〜2年で変わりました。

これからはリアルイベント+オンラインイベントを複合したハイブリッドイベントや、リアルイベントのヘッジ案としてのオンラインイベントなど、今までには考えられなかった選択肢をオンラインで実現できるようになった事こそが、イベントDXの真髄と言っても過言では無いでしょう。

最後に

以上を振り返ると、イベントはDX推進により、便利で効果的でコストを削減する事が可能となりました。

しかしどうでしょう?
イベントの周辺事業はDX推進がこれからも進んでいくでしょうが、イベントそのものの魅力はやはりまだまだリアルが勝るのでは無いでしょうか。

個人の趣味嗜好によるので一概には言えませんが、例えば音楽イベントなどはモニターやスマホ越しで見るよりかは、現地で生演奏を観たい方が多いと思いますし、スポーツ観戦や演劇など、生で見て体験することが魅力なコンテンツはまだまだ多く存在します。

将来はどうなるか分かりませんが、現時点ではイベント自体はリアルで楽しみ、イベント周辺事業はDXで便利になる形が、イベントにとって最善であると定義することができるのでは無いでしょうか。

それでは次回ブログもお楽しみ下さい!