株式会社アサイン シニアエージェント 吉富大輔様

導入前の期待

  • イベント規模拡大に対応する受付体制を構築したい
  • 来場者と出展企業の質の高い接点を創出したい
  • 運営負荷を抑え、企画やコンテンツに注力したい

導入後の変化

  • QR受付とプリンター3台でスムーズな入場を実現した
  • 1社平均50〜60名、多い企業では約90名と接点を持てた
  • 事前準備を効率化し、来場者へ提供する価値を高められた

20〜30代の若手ハイエンド層に特化した転職支援を行う株式会社アサイン。同社は2026年7月、約2,000名が申し込んだキャリアイベント「CAREER SUMMIT 2026 supported by ASSIGN」を開催しました。イベントの規模拡大に対応しながら、来場者と企業の質の高い出会いをどのように生み出したのでしょうか。企画から当日の運営まで幅広く担ったシニアエージェントの吉富大輔様に、eventosの活用方法と成果を伺いました。

転職だけがゴールではない。自分のキャリアと向き合う場をつくる

株式会社アサインは、20〜30代の若手ハイエンド層を対象とした転職支援サービスを提供しています。同社が2026年7月25日に開催した「CAREER SUMMIT 2026 supported by ASSIGN」は、求職者と企業を結び付けるだけの転職フェアではありません。「5年後のキャリアに戦略はあるか」をテーマに、参加者一人ひとりが中長期的なキャリアについて考える場として企画されました。

イベントには、第一線で活躍する経営者やエグゼクティブによる講演、エージェントとの個別相談会、13社の企業ブースなど、多様なコンテンツを用意。転職を具体的に検討している人に限らず、新卒入社前の学生や、自分に合う仕事を模索している人など、約2,000名の申し込みがありました。

アサインがこうしたイベントを開催する背景には、キャリアを一度の転職という「点」ではなく、長期的な「線」としてとらえる考え方があります。

「他の人材紹介会社では、求職者と企業をマッチングすることが一つのゴールになりやすいと思います。しかし本来、キャリアは点ではなく人生全体を通した線でとらえるべきもの。年に一度開催するこのイベントを、参加者が継続的に自分のキャリアを考えるきっかけにしたいと考えています」

イベントの企画・運営を担った吉富様は、イベント開催目的をそう話します。吉富様は今回のイベントで、コンセプト設計から出展企業の誘致、当日の運営まで幅広く携わりました。日頃から求職者や企業と接しているエージェントが運営に加わることで、双方のニーズを企画や導線へ反映できる点も、アサインのイベントならではの特徴です。

「イベントに深く関わることで、普段の転職支援の幅も広がります。また、エージェントだからこそ、求職者や企業へどのような価値を届けるべきかを具体的に考えられます。今回の運営チームにも多くのエージェントが参加していました」

かつては約400名を人力で受付。規模拡大に向けて運営の仕組み化が必須に

アサインが大規模なリアルイベントを初めて開催したのは、2025年のことでした。当時はイベントを形にすること自体を重視し、外部サービスにはあまり頼らず、自社でどこまで運営できるかに挑戦したといいます。

当時の来場者は約400名。受付ではGoogleスプレッドシートを開き、来場者の名前を口頭で確認しながら、1人ずつチェックを付けていました。この方法でも当日の運営はできたものの、将来的に参加者が増えれば、受付の待ち時間や確認作業の負担が拡大してしまう懸念がありました。

特に人材紹介会社として慎重にならなければならないのが、個人情報の取り扱いです。同姓同名の来場者がいた場合、口頭で所属や経歴を確認しようとすれば、別の人の情報に触れてしまうリスクもあります。さらに、担当者それぞれが業務を担う中で、情報や進捗を一元的に管理しきれないことも問題でした。

「人力でもイベントを回せないわけではありませんでした。ただ、受付は来場者との最初の接点なので、待ち時間が増えることで退屈さや窮屈さを感じさせることは避けたいと思っていました。個人情報の取り扱いを徹底する上でも、運営の仕組み化が必須となります。2026年のイベントに向け、さらに規模を拡大していく上では、運営を効率化して私たちが企画やコンテンツ作りに集中する時間を生み出したいという思いもありました」

そこでアサインが導入したのが、イベントマーケティングプラットフォーム「eventos」でした。吉富様は以前、別の展示会へ参加した際、事前発行されたQRコードをかざすだけで来場者バッジが印刷される受付を体験。来場者が滞留せず、スムーズに入場できる導線に魅力を感じたといいます。

一方、アサインが必要としていたのは、受付を効率化する機能だけではありませんでした。来場者の情報を出展企業へ適切に連携し、双方にとって有意義な接点を生み出す仕組みを作ることも重要な要件だったのです。

「複数のサービスを調べ、比較する中で、来場者と企業の両方を起点にイベントを設計できる点を評価してeventosを選定しました。イベントでは、来場者にとっての体験と、企業にとっての成果を両立させなければなりません。その意味では、豊富な導入実績を持ち、大規模イベントを数多く経験しているbravesoftの知見にも期待していましたね」

1社平均50〜60名と接点。QRが質の高い出会いを支える

イベント当日は、来場者が事前にメールで受け取ったQRコードを受付でかざし、その場でバッジを発行する流れを構築しました。

準備段階では、受付の混雑に備えて4〜5台のプリンターを設置する案も検討していました。これに対しbravesoftは、1人あたりの発行時間や来場時間帯の分散を踏まえ、3台でも対応できると助言。1人あたり約10〜15秒で発行、プリンター3台で1分あたり約12名に対応できる体制とし、必要以上に機器を増やすことなく、スムーズな受付を実現しました。

「受付に何台のプリンターが必要なのか、私たちだけでは判断が難しい部分もありました。bravesoftから他のイベントの事例や受付にかかる時間を教えてもらい、具体的な運用をイメージできましたね。当日も、想定より早く来場者が集まった段階で受付を始めるなど、現場で柔軟に対応できました」

出展企業との接点づくりでは、eventosのリードスキャナーを活用しました。企業の担当者が来場者のQRコードを読み取ることで、その人の学歴や経歴、現在の状況、今後目指したいキャリアの全体像などを確認できる仕組みです。

ただし、QRコードを読み取るまで来場者の属性がまったくわからなければ、企業が求める職種と異なる属性の人へ声をかけ、双方の時間を奪ってしまう可能性があります。そこでアサインは、来場者の職種などに応じてバッジ上部を色分け。出展企業が目視でも属性を把握し、自社との接点が生まれやすい人へ声をかけられるよう工夫しました。

「たとえば営業職だけを採用している企業が、経理職の方へ手当たり次第に声をかけてもミスマッチになってしまいます。来場者の属性を色で確認できるようにしたことで、企業側も自社と接点を持ちやすい方を見つけられました。キャリアを起点にイベントを考える、当社ならではの工夫だったと思います」

こうした仕組みは、具体的な成果にもつながりました。出展企業が接点を持った来場者は、1社あたり平均50〜60名。中には約90名と対話した企業もありました。イベントをきっかけに選考が進み、開催から約3週間で内定が出たケースもあったといいます。

吉富様は、多くの接点が生まれた理由として、来場者に応募や転職を迫るのではなく、企業について知り、自分のキャリアを考える機会としてイベントを設計したことを挙げます。

「一般的な転職フェアでは、就職や転職を前提としてブースへ入るため、参加者が心理的なハードルを感じることもあります。今回は、まず企業や仕事について知ってもらうことを目的としました。カジュアルに話を聞いて企業への理解を深め、その後、徐々に入社意向が高まっていく。そうしたリアルイベントならではの機会を創出できたと思います」

運営効率化で生まれた時間を、来場者へ提供する価値に変える

eventosの導入効果は、当日の受付や企業との接点づくりにとどまりません。管理画面では、一定期間にどれだけ申込者が増えたかなどの情報を確認できます。アサイン側でデータを集計し直さなくても、可視化された情報をもとに社内連携を進められるようになりました。

また、来場者にはQRコードを添付した案内メールを事前に送付。当日の入場方法をあらかじめ伝えられたことで、個別の問い合わせや案内にかかる手間も減少しました。

吉富様は、出展企業との調整、営業、コンテンツ制作、当日の映像切り替えなど、さまざまな業務を担当していました。それでも、イベントの事前準備にかかる工数は昨年度より削減されたと感じているそうです。

「eventosによって、運営上の細かな作業や、都度考えなければならないことが減りました。その分、どのようなコンテンツを作るか、来場者に何を持ち帰ってもらえればイベントが成功だといえるのか、といった企画業務に力を注ぐことができました」

導入後の運用を支えたのが、bravesoftによる伴走型のサポートです。吉富様からの質問に素早く答えるだけでなく、アサイン側がまだ気づいていない論点についても先回りして提案。イベントの実例をもとに、受付方法や来場者の導線を具体化していきました。当日もbravesoftの担当者が会場に入り、何かあればすぐに相談できる体制を整えました。

「イベントは単発の施策になりやすく、ノウハウを社内に蓄積しづらい面があります。だからこそ、自分たちだけでは見えていない可能性を広げるために、専門家へ相談する価値があると思います。どのような質問にも実例を交えて答えてもらえたことは大きな安心材料でした」

今後、アサインが検討しているのが、同社の「キャリアプランシート」とeventosの連携です。キャリアプランシートは、参加者が目指す姿と、そこへ至るためのキャリア設計をまとめたもの。今回はアサイン側で事前に印刷し、五十音順に並べたシートを受付で一人ずつ確認しながら手渡していました。

将来的には、来場者データやアサインの会員IDと連携し、受付時にキャリアプランシートも出力できる仕組みを構想しています。個人情報の利用範囲を定め、参加者へ適切に説明する必要はあるものの、実現すれば受付業務をさらに効率化し、企業と来場者のより良い出会いにもつなげられます。

イベント運営の負荷を軽減するだけでなく、主催者が本来注力すべき企画や参加者体験の向上を支え、イベント後の成果まで見据える。アサインとeventosの取り組みは、イベントDXによって企業と参加者の出会いの価値を高められることを示す事例となりました。

株式会社アサイン
シニアエージェント 吉富大輔様

大学卒業後、食品専門商社に入社しワインの営業を担当。海外の生産者が来日する際の催しなど、オンライン・オフラインを問わず年間20〜30回のイベント企画も担う。現在は株式会社アサインでマーケター領域の転職支援を中心に担当。「CAREER SUMMIT 2026 supported by ASSIGN」ではコンセプト設計から出展企業の誘致、当日の運営まで幅広く携わった。

株式会社アサイン https://assign-inc.com/